石で彫刻された干支が松厳寺境内に置かれている。
持ち主不明、作者も不明である。延々と流されやっとのことで辿り着いたここが、安住の場がだったのかもしれない。
よく見ると7体しかない。他はきっと引き波で、海の底に沈んだに違いない。
神社などでよく見かける干支だが、意外に小さく1体30㎝位の大きさである。
近くには熱田神社があるが、ここから流されてきたのだろうか? ここも津波で跡形も無くなってしまい、誰一人として分からないままである。
今ある7体は太陽の光をたくさん浴び、被災地住民に勇気と明るさを祈っているだろう。また今は無き5体は、海の底でまだ見つからぬ行方不明者を案じ永遠に弔っていることだろう。